「アクセス解析をいかに効率的に行うか」Web コンシェルジュの場合
【執筆者】 Webコンシェルジュ 杉山雅春(初出:2009年5月7日)
はじめまして。株式会社デジタルフォレスト Web コンシェルジュの杉山と申します。
日々、サイトの分析のためにアクセス解析データを見る作業は、時にはまるでシミュレーションゲームのようで面白くなることもありますが、この不況の時代にただ漫然とデータを収集して眺めているだけでは、いつか長いお休みを言い渡されてしまうでしょう。
取得したデータをもとに、サイト内のどういったポイントがユーザーの興味をひいているのか、コンバージョンに貢献しているのか。どんな所が良いのか、悪いのか。何が重要で、さほど気にしなくてもいい部分はどこか。これらの事項を把握して、限られた時間的・人的リソース、サイト内レギュレーションの中で一体どのような改善アクションを取るべきか。このデータから改善アクションを導き出すことが、アクセス解析の担当者に求められていることでしょう。
では、この不況下において、アクセス解析をいかに効率的に活用し、改善アクションへ繋げるか。これこそが最も多くお客様からご相談いただくポイントです。今回は、この効率的にアクセス解析を行う方法について説明します。
まずは3つの視点でサイト内の情報を洗い出し、弱点を特定しましょう。さて、いざサイトを前に解析ツールを起動されても、圧倒的なページ量と計測項目を前に何から手をつければ良いのか迷われてしまうことでしょう。
サイトを解析していくにあたり、大まかに「集客」「回遊」「コンバージョン」の3つに視点を区切って分析を行うと、サイト内の意外な弱点を見つけやすかったりします。
視点1:それぞれの集客ルート別に傾向把握を!
まずは集客。そもそもサイトへ全くユーザーが来ていない、サイトへ来ても即、離脱されている状態では、回遊もコンバージョンも発生する道理がありません。集客方法としては自然検索やリスティング広告などの検索経由と、他サイト上のリンクや広告からの集客が一般的です。
アクセス解析を用いて集客を最適化する際には、それぞれの集客方法がどの程度の流入比率を占めているのか、また集客方法ごとに離脱傾向やコンバージョンへの貢献度がどう違うのかを集客費用と照らし合わせて見ることで、現状の集客面においてのボトルネックが見えてきます。
例えば、サイトへの進入の約半数をリスティングが占めているのに、その9割が直帰(進入したページから遷移せずにサイト外へ離脱)していたなら、これは早期に不要な出稿をカットしたり飛び先のページを改善するなどといった対策が必要です。
このように、解析データをもとに、それぞれの集客方法ごとに細かく傾向を把握し、訪問母数が大きく改善効果が生まれやすいポイントを見極めることで、適切な改善アクションが取れます。
視点2:主要導線を視覚化し、回遊のボトルネックを特定!
ユーザーを訪問理由ごとに適切なページへ誘導し、サービスや商品への興味を持っていただき、購入意欲や申込意欲を促進する。サイトによってはより多くのページを見ていただき掲載広告の表示回数やクリック数を上げる。これらは全て回遊の改善なしに語れません。では、どのように回遊の良し悪しを判断し、サイトを改善すれば良いのでしょう?
まずはサイトの主要導線を図に起こして視覚化してみるところから始めてみましょう。サイトマップほど細かいものでなくても大丈夫です。サイトの目的を果たすための、集客からコンバージョンまでに必要なページを図に起こすだけです。
次に、それぞれのページ間における遷移率をアクセス解析を利用して洗い出します。全ての主要経路別にページ間の遷移率を俯瞰してみると、サイトの中で実際にユーザーが進む重要な経路や、一部明らかに遷移率の低いポイントが見えてくるはずです。
主要導線の中で、明らかにボトルネックとなっている場所や、想定していたよりも遷移率の低いポイントがあれば、そうした所から改善に着手されるのが効率的です。
視点3:最後はコンバージョンプロセスの見直しを!
最後の締めはサイト目的に直接関係するコンバージョンプロセス。せっかくサービスを利用したい、商品購入したいと思われても、最後でユーザーを逃してはもったいないですよね。(一般的に、コンバージョンプロセスは、資料請求や問い合せの申込を行う申込フォームに当たります)
ただ、何らかの顧客管理システムと連携したフォームを用いている場合、その構造自体の改修はシステムのカスタマイズを伴う場合が多く費用や工数を考えると困難でしょう。
まずはコンバージョンプロセス内のステップごとに遷移率を洗い出し、明らかに遷移率の落ちる箇所の文言や説明を見直したり、状況に応じて遷移のハードルを下げることなどが地道ではありますが、極めて効果的な施策となります。
効率の良いアクセス解析利用について
これまで説明しました3つの視点を活用することで、膨大なデータの中から見るべきポイントを整理できます。その上で、弱点・ボトルネックを明確にすること。また、母数が大きく改善によるコンバージョン増加が見込みやすい、かつ着手しやすいポイントを選び施策を施すこと。これで、ただ漫然とデータを眺めることから、効率的なアクセス解析活用に近づくことができるでしょう。
今やアクセス解析担当者は縁の下の力持ちではなくサイト改善の主役です!効率的な改善アクションに繋がるようアクセス解析を活用しましょう!


